第31話
p24
私が、自分の態度に和んだのを感じ取ってか、優波は、持っていた布巾を床に落とした。
「うっわ、とげとげしく、言ったのに、全然伝わって無いっ!…じゃないですか。」
落とした布巾を、拾いながら、彼は呟いた。
「私には、優利子さんがいるから。…その布巾、もう使うなよ。」
優波は、布巾を"汚れ物入れ"(洗濯する前の物を入れる箱のキラシルンでの呼称。)に入れ、私を振り返ると、瞬きをした。
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