第五章 雨線路

雨線路1

第27話

【第五章 雨線路(あめせんろ)】


p19 (※第三章の冒頭より)


 電車に乗ると、ありすは携帯電源OFFにして手すりを握ったまま。

 「そういえば、キラシルンって雑誌に載ってないよね。」

 「あー、そうね。」

 「どこで美菜は、バイト情報見た訳。時給500円から、なんていいと思うし、私も行きたいな~。」

 「駅前にチラシが貼ってあったの。・・ほら、映画見に行った日の帰り。」

 「そうなんだ~、あの映画、つまんなかったね。」

 「エイリアンの・・ね~。」

 「もっと、いいかと思ってたけど、1700円なんて高すぎ!・・・で、話戻るけど、キラシルンって結構、創作雑貨カフェだから、自分の作品、売ってもらえるのよ。私は今は、絵皿なんて出してるけど。・・同い年くらいのがいて、その子なんてハンカチとか作っているよ~・・美術の応用って感じ。」

 「うわ~、大変だね~。・・じゃ、キラシルンで何がおすすめ?何、美味しいの?」

 「・・・私はチョコレートパフェ、アイスコーヒー。」

 美菜とありすは、同時にまばたきをした。今日の電車は雨で、ちょっととろい。

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