†最期の神の裁き†

第12話

それは、本当に昔の話。


とある小さな町での出来事。


彼は言う。『僕は神様だ。』と・・・



始めは、誰も信じなかった・・・



すると彼は言う。


『この土地に林檎を植えなさい。』


『必ず実ります。』と・・・



始めは、皆笑った。そんな訳がない。と・・・



独りの少年は、信じて


林檎を植えました。


すると、本当に林檎が実りました。



そして皆彼を神だと、信じた・・・



彼は小さな家に祖母 祖父


父 母 兄 姉 弟 妹が暮らしていた。


彼は小さい頃、庭の大きな木で



皆で遊ぶ子だったと言う・・・



いつの日か、祖父 祖母が旅立ち


父 母も 旅立ち 兄や姉達も


新しい家族を作り、彼は



思い出のある家の中で、過ごしていました・・・



彼は自分で神と言うが


本当の彼の顔を皆知らない。


そう。彼は賢く、全て



学校で教わった事を言い続けていただけなのだ・・・



皆にそれが、バレる日が


来るとは知らずに、彼と言い続け


皆に助けてもらい



小さき頃と違い、裕福な暮らしをしていた・・・



そう。いつか全て嘘と


バレてしまう日が来るとも知らずに・・・


彼の嘘を見破ったのは



些細な事だった・・・



とある少女が馬車にひかれ


皆彼に治してくれと頼んだ。


彼は焦った。学校で教わった知識だけの



嘘吐きな神だったから。治せる訳はない・・・



嘘は皆に広まった。


皆は彼を嘘吐きな神だと、裁きを


下す様に、彼を住んでいた



家族との思い出ある家の木に、貼り付けた・・・



嘘吐き。と彼の喉に


釘を打ち、皆でもう天へ


旅立った彼を、泣きながら



ナイフで切り裂いて、その血を燃やした・・・



そして、皆もう彼は


嘘吐き神と噂を回し、木の下に


油をまいて、彼も思い出の詰まった木すら



火破った。贅沢をしたさに吐いた嘘・・・



彼の嘘は嘘。本当になるはずがない。


神になりたい。と夢を見た彼。


最期の彼の顔は、安らかに眠る様に・・・



ただ神となり贅沢したさの嘘吐き神・・・


きっとそれで彼は良かっただろう。


木と共に燃え尽きた、彼の灰は



ばら撒かれ、何もかも残らず


全ては、風にさらわれた。


何も残らなかった・・・





これは小さな町で、嘘を吐いて神になろうとした少年のお話・・・

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