第41話
ーーー、
「小町様、ごきげんよう。」
「ごきげんよう。」
「小町様、今日は良い天気ですね。」
「ふふ、そうですわね。」
「小町様、そろそろ小町様のお頼みしていらした本が書庫へ届くそうですよ。」
「わぁ!それは楽しみです!お伝えいただき感謝いたします!」
「いえ、わたくしもいち早くお知らせしたくて。」
結局、ビターとシュガーをくっつけて私はフラれた笑い者的な感じで家に帰っちまおう作戦にミルは渋々賛同してくれた。
「あら小町様!もうお加減はよろしいのですか?」
「ええ。ただの貧血でしたの。」
「そうなのですか。お体お気をつけくださいね。大切なお体なのですから。」
「ええ、そうしますわ。ごきげんよう。」
シュガーの登場は私が成人してすぐ。それだと時期的にも遅すぎるから、彼女をある程度早めにこの城に引き込みたい。
「ミル。部屋へ戻りましょう。」
「はいお嬢様。」
彼女の生まれも申し分ないのだけど、后にするとなると中々難しい。
最大の障害が自分という訳の分からない状況で、一国も早く彼女を城に呼び寄せ、ビターと親密にならせなければ。
いや、もう親密ではあるのか。それがまた厄介だった。
部屋へ帰ってすぐ、ソファーに倒れこむ。
「うざ。」
「お嬢様、はしたのうございますよ。」
「ミルもうざい。」
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