第32話 ダンジョン制覇


「では行きますよ?」

「あぁ」

 41階層、森林になるとスパイモンキーやグリーンドラゴンなどが生息していた。

「行きますね」

“ギュン”

 軽く足に力を込め、

“ダン”

 と踏み込み走り出す。

「まっ!」

 俺について来れないなら置いて行く。

「遅い!」

 気付いたスパイモンキーを左手で殴る。

 群れでいるので素材を残さないようにミスリルソードで斬ってドロップしたら『収集』し、次の場所へ移動。

「クッ!」

 一応戦う時は足を止めるのでなんとかついてきてるみたいだな。

 42、43階層と同じペースでどんどん攻略し、次の階層は降りて行く。


 46階層また草原になり、グリーンドラゴン、デスワイバーン、ランドバイソンなどがいる。

 素材の宝庫だな!

「ウォォオォォ!!」

 駆け回り左腕はそのまま、ミスリルソード片手に暴れ回る。

 もちろんドロップも逃さない。

 もう鈴音さんは追いついて来てないようだがそんなのはお構いなしだ。


 ようやく50階層、ここまで3時間か、まぁまぁだな!

 扉を開けるとホブゴブリンキング。

 せっかくだが素材にならないな。

 他のゴブリンを召喚するのでさっさと片付ける。

 魔石とキングソードをドロップした。

 宝箱からは中級ポーションが5本。

「とりあえず水でも飲むか」

 一応休憩して鈴音さんを待つが来ないようなので先にいこう。


 51階層からはまだ草原が続く、魔物もそれなりに強くなっているが、敵じゃないからサッサと倒してドロップを『収集』する。


 60階層、デュラハンか、こいつも素材にならないので左腕で殴り飛ばすとそのまま突っ込んで行きミスリルソードで斬り裂く。

 ドロップはデュラハンの魔石と盾だった。

 宝箱からは魔剣エドが入っていた。

「へぇ、なかなか面白いな!」

 武器をエドに変えて先に進む。


 63階層、ここは荒野になっている。

 ファングタイガーを斬りつけ魔力を込めると斬撃が飛ぶので面白いように斬れてドロップに変わって行く。

 魔剣は楽しいな!


 70階層、レッドドラゴン。

 もうレッドドラゴンが出て来た、

『ガァァアァァァァ!!』

「ウォォオォォ!!」

殴り飛ばし地面にめり込むレッドドラゴンの首を斬るとドロップの魔石、皮、肉、牙だ。魔石は丸くなく石のような形だが、まぁまぁの大きさだな。


 71階層から砂漠になるが、まぁ。暑さは仕方ないか。

 シャツになると、少しは風で暑さが和らぐ。

 ここまでで10時間か、少し休もう。

 70階層に戻り、セーフティースペースでハンバーガーを食べて仮眠をとる。

 3時間ほど眠って、また砂漠の大地に降り立つ。

 サンドバイパーや角竜などを蹴散らして進む。

 73階層で今度はサンドワームと言う大型のワームが出て来たので『焼却』を使い、倒して行く。ドロップで大きな皮と魔石だ。

 いい素材だな!


 76階層から雪山だ、これだけ寒暖差があるとしんどいな。

 まぁ、気にしないで先に進む。

 デュアルホーンと言う鹿の魔物やアイスバードなどが襲ってくるが、左腕を換装することもなく魔剣で対応していく。


 80階層はホワイトドラゴン。

 綺麗な白いドラゴンだ。

『グオオォォォ』

「ウォォオォォ」

 冷凍ブレスを避け、踏み込んで魔剣に魔力を注ぎ斬るとドロップに変わる。

 真っ白な皮と魔石と肉、角だ。

 出来れば周回したいが、今は攻略してしまおう。


 81階層は平原に変わり、影に潜む黒いモンスターや暴れ回るTレックスなど様々なモンスターがいるので倒して回る。

 素材が集まって仕方ないな!

 86階層も平原なので走り回り素材集めだ。

 大型の亀の魔物や猛禽類が襲ってくる。

 流石に亀は左腕を換装し、レッドドラゴンの腕に換えて『竜爪』で引き摺り出し魔剣で斬る。

 左腕はとりあえずこのままで行こう。

 ドロップは甲羅と魔石だった。

 『収集』し、次の階層へ、


 90階層の手前でまた休憩だ。

 ここまでどんどん強くなって行くモンスターにこれを攻略できる渡航者がどれだけいるのかと疑問に思う。

 流石にちょっと疲れたので飯を食って仮眠をとる。

 

 起きてストレッチをしたらボス部屋の扉を開ける。ブラックドラゴンだ。

 4枚の翼を広げ、

『グオオォォォ』

 と低い雄叫びを上げる。

 見た目より素早いのでとりあえず上空から引き摺り降ろすと翼を『竜爪』で引きちぎり、魔剣で斬りつける。

『ギャオォォ!!』

「まだまだァァァ!」

 最後は首を落としてドロップを拾う。

 漆黒の翼に皮と肉、魔石だ。

 あっちにいたブラックドラゴンよりはしぶとかったな。


 91階層からは荒野に変わると、モンスターもしぶとくなってくる。

「ウォォオォォ!!」

 腕をデビルオーガの腕に換えてミスリルの大剣を片手にモンスターを狩っていく。


 96階層、あと4階層、

 荒野が続き、普通にドラゴン系が現れるようになった。

 大型のモンスターが多くなり、少々手こずるが、なんとか倒して行く。


 100階層。

 ようやくここまで来れたな。久しぶりのダンジョン攻略がここまでとは思わなかったが、ヒカルたちには悪いが先に攻略する。

 扉を開けると『マスタードラゴン』だ。

 6枚の属性違いの翼を広げ、魔法を放ってくる。

 大剣で跳ね返し、避けると大剣で羽を斬り落とす。

 “ミシッ”と言う音で尻尾の攻撃を喰らい弾かれ壁に激突するが、瓦礫の中から出てくる俺は無傷の状態だ。

 中級ポーションを一本飲んでまた正面からぶつかり、魔剣で傷をつけ首の付け根に斬り込みを入れる。


「ウォォオォォ!!」

「グオオオォォ!!」

「『へビーゴング』」

 “ミシッ!!”

 と壁から音が聞こえるほどめり込んだマスタードラゴンの頭をもう一度殴り、魔剣で首を斬り落とす。

 ドロップはマスタードラゴンの皮に魔石、心臓と肉、角だ。

 宝箱には聖剣エデンが入っていたのでそれを取るとダンジョンコアが現れる。

 

 ダンジョンコアは取らずに左腕を換装し元に戻すと転移陣で外に出る。

 なかなか骨のあるダンジョンだったな。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る