#02 Re:miniscences

第70話


人形のようにベッドに横たわり、汚い天井を眺める。


……………今日は、五人。


確か夕食時からだった。…………もう、日付が変わっている。


身体を動かすと、どろり、体内から何かが溢れ出た。みぞおちから嫌悪が込み上げ、吐きそうになりつつ、なんとか身体を動かして下着を探す。だけど、周囲を見渡しても全く見当たらない。仕方なく、小さなテーブルランプの乗ったタンスの2段目を開け、新しい下着を着た。


相も変わらず、鬱陶しい程レースで飾られた、可憐な下着。


この五回の内に、変えるのは三度目。


着ていたそれがどうなったか、知ってる。


気持ち悪くて、着替える時から吐き気がする。


誰かの体液や自分が汚した部分の始末をしてベッドメイクを済ませ遅いと殴られる前にキッチンへ降りた。



「っ…う、っうぇえええぇ…っ!」



誰も居ないキッチンへ降りると、胃から込み上げたものを吐き出した。


食べる量も少ないのに、近頃は〝お遊戯〟が終わってこの場所に来る度に戻している。


吐くのは雑作ない事だけど、直後にお腹が痙攣を起こすのが億劫だ。


早く収まれ、早く収まれ…っ。


祈るように自分の体を折る。

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