第441話

side 秋




「・・・・・クッ、」


「フ……ゥ、」



ベッドの上、弓の中に欲を放つ。



何度目かはいつもいちいち数えない。



弓は性的な体力がバカみたいに高いから加減も必要ない。



・・・・甘い物食ってる時以上の幸せを感じる。



セックスの後の独特な気怠い感覚に満足しながらも、潤んだ猫眼を俺に向ける弓の胸元に歯をたてた。



「ッ、」



痛みに歪む弓の表情に、再び自身が反応を見せる。



弓の体中には、俺の付けた華。



胸元には噛み後。



満足感はまだ、得られない。



弓を何度抱いても、何度印を刻んでも、こいつを征服した気がしない。



すり抜ける様に消えるのは、猫の習性だ。



すり抜けられて、たまるか。



こいつがどこにも行かないように、枷を。



弓が唯一頼れる場所を、築く。


弓が唯一笑える場所を、築く。


弓が、唯一、泣ける場所を。



依存させて、離れられなくしてやる。



「ンッ、ぁあっ、」



自身を弓の中に割り入れ、激しく律動を刻む。



「・・・・・ハッ、」



身体にも、たたき込んでやる。



互いの肢体がぶつかり合う音を、室内に響かせる。



俺の身体以外では、満足できないように。



俺の身体に適応するように。



「は、ぁんっ、」


「クッ、」



何度も、覚えさせるんだ。


痙攣する弓の意識が薄れる中、耳元で囁く。




「愛してる、弓。」



俺がどれだけお前を愛しているかを。




だから、突き進め。



お前に【諦め】は似合わない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る