第49話

「俺ってもしかして、MAMEよりも年下かも。」



「え?」




MAMEと俺は、同じ高2だ。だけど考え方はMAMEの方がよほど大人。いや、本当の高2がこうで、俺がガキなんだ。



「同じ年とは思えねえ。」


「それって私がババ臭いってこと?」


「いやいや、そう言ってるわけじゃなくて。」


「じゃーどういう意味?」




MAMEがいい奴なのは確かだ。すげー魅力的な女だってことも確か。だからこそ俺は、楽な方を選んじゃいけない。



いや、選ぶって自体でMAMEに失礼だよな。




「ありがと。MAME。」


「あー、やっぱり好きなんでしょ?」


「それは内緒。」




向き合うべきだ。めんどくさいなんて思ってないで。




---河合ゆずを自分がどう思ってるかは分かってる。




「EGGやめたりしないでね、NATI。」


「それはまずないから大丈夫。」




このゲームオタク!ってフラれるかもしんねえけど。付き合えたとしてもそれが理由で別れるかもしれないけど。でもちょっと踏ん張ってみることにした。




ゲームオタクとクラス一の美少女。そんなカップルもありかもしれないだろ?




ゲームと一緒だ。何度も死んで何度もよみがえる。




やってみるべきだ。好きなら。

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