1月5日 遺言の日 奏×ゆいか
第44話
奏「ゆいか。」
ゆ「なに?改まっちゃって。」
奏「……遺言書を作ろうと思う。」
ゆ「……え。ど、どうして?」
奏「俺は最近思うわけだ。俺たちが死んだ後、あのクソ共を誰が面倒見る?我がガキながら最高に面倒な人間になっちまいやがって。それにだ。鉄と隼人の老後もあるだろ。」
ゆ(私宛にじゃないのね、よかった。)
奏「どうした?」
ゆ「ううん、なんでもない。それで?」
奏「ああ。うちのガキ共はしょうがねえから蓮の奴に面倒みさせよう。他じゃ制御が利かねえ。」
ゆ「ふふっ、それは蓮が迷惑するんじゃない?」
奏「そんなの知ったこっちゃねえし。問題は隼人の老後だ。」
ゆ「あれ?鉄さんは?」
奏「鉄は顔以外はまともだからな。弘人は女に刺されて死ぬ。寂しい老後が待ってんのは隼人のみだ。」
ゆ「弘人……決定なのね。奏の中では。」
奏「……まぁ、いいか。考えてたらめんどくさくなった。」
ゆ「……。」
奏「遺言書のこと考えてる暇があったらお前を食いてえし。」
ゆ「もう。結局そうなるんだから。だけど……、」
奏「あ?」
”奏ってば意外と、みんなのこと考えてるんだね。”
惚れ直しちゃったゆいかさん。
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