僕と君の出逢い

第1話

「あの…わ、私、久住くんのことが好きで…。あの、お付き合いしていただけると、助かります。」





GWが終わって、日常が戻ってきた頃のある日の昼休み。君ははにかみながら、ちょっと変わった告白を僕にした。



笑顔が眩しいくらいに可愛くて、高嶺の花と言われている君が僕なんかに告白してくれたことが信じられなくて、申し訳なくも僕は君を見たまま固まった。



喉は急激な乾きを覚えて張りついてつばも飲み込むことも敵わない。君の眩しさに当てられたのか唇もカサカサになってきっとリップクリームを塗っても無駄だろう。



脳内で詩の朗読をしているような"状況説明"が流れていて、そんな自分もキモいのに、と君を正気に戻したい謎の衝動が湧き上がる。



「ごめん、あの、迷惑だった?」


「…そんなわけ、ない。」


「え?」




不安そうな君の声に我に返って咄嗟にそう言った。思いの外低い声だったせいで君が怯えたのは分かったけど、きっと告白をした君以上に僕の精神の方が追い詰められているから、許してほしい。




戸惑う高嶺の華。不安そうなその顔も可愛いな、そう思いながら。




「僕も、好きだ。」





それだけを言った。すると、それを脳内でゆっくりと噛み砕いた君は、花が綻ぶような、そんな表現が似合うとても可愛い笑顔になった。



その笑顔の眩しさに気絶しそうになりながら僕は、君との出逢いを思い出した。

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