新城蓮
第37話
生まれたときから家は関東一の極道。そこの次男ってだけでいい大人にもへこへこと頭を下げられる日々の中成長した。
うちの兄貴は歴代の白虎の総長の中でも最強で俺にはそれが誇りだった。
しかし俺もそうだがこんな生まれに白虎の総長ともなれば女は腐るほど寄ってくる。
俺はおいしくいただいていたけど兄貴は多少手はつけるものの女には冷酷で有名だった。
俺だって優しくはしないがベッドの上ではできる限りの要求は飲んでやっている。
兄貴はどうしても必要なときにしか相手しないし服も脱がずにキスすらしない。総長時代は総長部屋は使わず絶対ラブホだし終わったら金を置いて置き去りだ。
だから兄貴が女に優しくしたところすら見たことがない。
前に聞いたことがある。なぜそこまで徹底して女を寄せ付けないのかと。
そういう俺に、
「目を見れば分かる。あいつ等みんな欲にくらんだ汚い目をしてる。そんなやつら性欲処理で十分だ。優しくする価値すらねぇ。
それに女は勘違いする生き物だ。徹底した態度じゃないと一度寝ただけで彼女ヅラするやつがでてくる。」
と吐き捨てる兄貴に感心したのを覚えてる。
兄貴は昔から目を見れば大体人間の嘘や欲、いわゆる負の感情を読みとれた。だからあんなあからさまな女どもは特に敏感に感じたのだろう。
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