第34話
「なぁんだ、もうバレちゃったの?」
いつものように花が咲いたような笑顔でまりかは恐ろしいことを言い出した。
「まずねぇ、私黒蛇の総長がセフレなんだよね。因みにその下っ端もだよぉ?
蓮が欲しくなっちゃったから貰おうと思って。なのに毎回ゆいかは抵抗してねぇ?「蓮~!お兄ちゃ~ん!」ってうるさいの。
あ、包丁持ち出したときは笑っちゃったなぁ?」
無邪気な子供の様にまりかは話す。
「使った下っ端達からお金取ってたからいいお小遣いになったなぁ?
あ、皆への差し入れ美味しかった?
皆のために姫のゆいかが身体をはって稼いでくれたんだから、お礼はちゃんと言ったのぉ?」
なんでもないことのように振る舞うまりかに皆呆然聞くことしかできない。
「抵抗がいつも激しいからぁ、皆飽きちゃってね?もう白虎は私のものだったから前から流してたウリの噂を決定付けるために写真を流したんだぁ。
そしたら皆完全に信じちゃった上、更に蓮が抱いてくれたしお兄ちゃんが学校まで追い出してくれて、ここまで上手く行くと逆に怖いよねぇ?」
あ、それから、と呆然としている蓮に向き直る。
「さっきの激しくて気持ちよかったぁ!しかもゆいか見てたから超感じちゃったの♪だって、激しく出し入れするたびに目が死んでいくんだよぉ?
あ、あといつもあげてた缶コーヒー、あれレイプした後ですって分かりやすくしてあげたやつなんだよ?どう?自分の女が他の男にヤラれるたび飲めるコーヒーは美味しかったでしょぉ?」
後ろの下っ端達の何人かは吐きそうになっている。実際俺も嫌悪感が拭えない。
「健気に信じてたのにねぇ?
因みに両親が言ってたけど、今頃家も追い出されてるよぉ?
このままどこかで死んでくれれば楽だけど今から黒蛇のみんなと狩りに出かけてソープにでもいれて私のお金稼いで貰わなくちゃなの。だから、私行くねぇ?」
何事もないようにまりかが去っていくのを誰一人として止められなかった。
うちには女に手をだしちゃいけない決まりがあるし、皆受け入れ難い事実に打ちのめされていたから。
ただただ茫然と去っていくまりかの背中を見つめていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます