第15話

「こんばんはゆいかちゃん。

俺の名前は田島隼人(タジマハヤト)、奏の右腕だよ。隼人って呼んでね?」




助手席に座る銀髪のイケメンさんが柔らかな笑顔を向ける。



「姐さんはじめまして。三井鉄二(ミツイテツジ)と申しやす。鉄とお呼びくだせい。」



運転席の坊主に頭や顔の傷、歯抜けと、明らかにそれもんな人が私を姐さんと呼ぶ。



「ど、どうも。私は新見ゆいかと申します。私は姐さんじゃありませんのでゆいかと呼んでください。」



ひきつりながらも訂正してやった。



「え?でも若がずっと・・・」




「鉄」



鉄さんが何かを言いかけた時奏さんが遮った。



「出せ」


「へ、へい」




やっぱりヤクザさんってへいっていうんだな。なんて呑気に思った。



「若、どこに行きやすか」



「俺のマンションだ。あと女部屋は解約しろ。念のため隼人、お前のキープ用の携帯も解約。」



「えっ?」



隼人さんがびっくりして振り返る。



「全部切るの?」



「ああ、もう一年だ。連絡はないと思うが・・・大体切るもなにも会ったことねえし。望んでたものは手に入れたしな。」




3人とも嬉しそう?



「何人か俺が貰っちゃお♪」




そんな隼人さんになぜか2人共呆れている。

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