第13話
その後すぐ、君は見えなくなった。
「湊くん?見えなくなっちゃったみたいだね」
まだ若干涙声の君の声が隣から聞こえた。
「私ね、楽しかったよ!本当なら死んでるのに、過ごせなかったはずの夏休みを一緒に過ごせて!ありがとね」
そんなこと言わないで。まるでお別れの言葉みたいじゃないか。
「だから、灯と聖のこと…よろしくね。最後まで思い出せなかったけど、これでもお母さんだから。心配なんだ」
君の声は少しづつ小さくなっていく。
「湊くんも無理とかしちゃダメだよ。じゃあ、またね、」
「待って、頼ちゃん!!」
君はあの時のように「またね、」と言っていなくなった。
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