君と生きた未来

七瀬みちる

プロローグ

第1話

 病院のベッドの上。窓の外は夕日に染まって、オレンジ色になっている。病室には、私と君しかいない。

「怖いの…。死にたくない…!まだ結婚式あげてないし、ドレス姿おばあちゃんに見せてない」

君はそっと私を抱きしめた。君が流した涙が私の肩に染みる。

「死にたくない!死にたくない!!」

小さな病室に、私の弱々しく泣き叫ぶ声だけが響き渡った。

「――死にたく、ないよ…!」

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