第2話シシマニガミ王国とフイメ国
西暦1313年
北北東13°に位置するシシマニガミ王国
ある美しい王女が祭祀のため祭司達と事前準備に取り組んでいた。
美しい容姿から民たちから絶大な人気があり、同性からは羨望の眼差しで見られ貴族たちからの求婚も絶えない。
だが、彼女は全ての求婚を片っ端から跳ね除け続けた。
自身の立場が王女である以上、後継の者を生まなければならない義務を背負っている認識は持っているが、
求婚をしてくる者たちからは、【この人なら】といったものを感じられず今に至る。
いずれそんな奇跡の出会いがあることを願いつつ彼女は祭祀を執り行った
この世界は魔力に満ちており火、水、電気、といったような生活に欠かせないもので困ることはない
唯一困ることがあるとすれば我が国は他国に比べ武力で劣る部分があるという点である。
もし他国からの侵攻を許すことになれば我が国の負担は想像を絶するものになってしまうだろう。
そのため隣国との関係は友好的なモノに保たなければならない
明日はその隣国の王子との会談が控えている。
隣国は武力において最強を誇り芸術にも長けており我が国を大きく凌ぐ大国である。
そんな大国が望めば我が国は瞬く間に滅ぼされるであろう。
ただ、なぜ我が国が現存できているか最強である隣国フイメと友好的な関係を築いており、隣国の後ろ盾があることが大きいだろう。
そんな大国との関係を友好的に維持するためにも私と隣国の王子が結ばれることを望んでいる声も挙がりつつあった。
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