第6話

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「好きに使っていいから。」





先程脱ぎ散らかした残骸を回収しながら、適当にそう言うと。




呆れ顔の遠藤。


まるで、俺がやる前提かよという表情。



いつものことなので、軽く無視して、上を脱ぐ。






と。




「ちょっ、お前何脱いでんの!!!」




すごい勢いで叫ぶ遠藤。





「何って、着替えてんの。」


「いやいや!!向こう行って着替えろよ!!」


「…何を今更。」





そう返すと、何か言いたげな表情で視線を逸らした。



(そこは、黙るのね。)




そんな遠藤は無視して、着替え終わり、ソファーに身を預けた。


目を閉じただけで、睡魔は襲い来るもののようで。


私は、抗うことなく、身を委ねた。



(…疲れてないはずなんだけどな。)

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