恋する火星の家出の食事メニューにはスパゲッティーがあって、大盛りのスープスパゲッティーだった。そのスパゲッティーの中で私はどうしても、アスパラとエビとベーコンのすこし辛めのスープスパゲッティー(大盛り)が食べたかった。(写真もすっごく美味しそうだった)

 でも我慢していた。(なにか特別な日に食べようと思っていた)

 私はアイスコーヒーをお代わりした。君は相変わらず美味しそうにバナナチョコレートパフェを食べている。(口元に生クリームがくっついていた)

 君は私を見てにっこりと笑った。私はちょっとだけってむっとした。

 私は視線を動かして、薄暗い恋する火星の家出のお店の中を見る。

 恋する火星の家出はいつも混んでいた。席の数が少ないことと、私のような常連のお客さんが多いことが理由だった。(本当にいいお店なのだ。それと、もしかしたら本当に家出をしてきた人もどこかにいるのかもしれない)

 私がよく座るお気に入りの席があってその席に座ることができると私はとっても幸せだった。店員さんも私の席を覚えていてくれているのだけど、もちろんずっと(私のために)開けて開くわけにはいかなくて、だれかが先にその席に座っていることがあって、そんなときは私はとっても悲しい気持ちになった。(まあ、しょうがないことだけど)

 でもアイスコーヒーを飲めば機嫌はなおった。私はいつもまるで魔法のようだと思って、驚きながら美味しいアイスコーヒーを長いストローで飲んでいた。

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