第17話

抵抗する気力もなく、ボーッとついてきた私に




「とりあえず、風呂溜めるから、風邪ひかねーようにはいれ。」

 

 

そう言いながら、私にタオルを投げた。



辛うじで受け取ったものの、玄関先から動こうとしない私に


溜め息をひとつ吐き、




「別に、何もしねーよ。」



私の手をひいて、リビングに促した。



 

(別に、そんな心配はしてない、というか…)


(今は、何もできない 何も考えられない、、だけ。)




この手をひくのが彼だったら、、





 

”アキ、今日は楽しかったね。”







(なんて、)



(直属の上司を前に失礼なことを思ってしまう…)

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