異世界に来てしまった私は気が付いたらドラッグストアをひらいていた。

ありえ

第1話 異世界転移しました

 仕事休みの平日の午前中、趣味の位置ゲームをしながら公園を散歩していたら、それは起こった。

 そう異世界転移ってやつ。


(あと少し歩けば、ミッションコンプリート!限定キャラが貰える!)


 そう思っていたら木の根に躓いて転んでしまった。

(痛っっいぃー。手擦りむいた!?)

 見てみても怪我はしていなかった。洋服も汚れていない。



ピコン

 スマホの通知音が鳴り、見てみるとメッセージアプリから通知が来ている。

 開いてみるといつもとはちょっと違うメッセージ画面だった。

(ヘファ?って誰?)


「火と鍛冶の神ヘファイストスだ。最近は魔道具作りにハマっており、魔道具を使える世界を作ったのだ。そなたは地球の時空のズレからこの世界に転移してしまったようだ。元の世界に帰せるかは分からないのだ。他の神たちと相談するからその間はその世界で生きてくれ。お詫びに言語共通のスキルをつけておいた。また転移前に持っていたものも魔道具にできるものはしておいた。何かあればまたメッセージを送るから確認するといい」


(え?ちょっとどういう事!?)

「もう少し詳しく説明お願い致します」


【送信出来ませんでした。このメッセージに返信は出来ません】


(ええええええ!一方通行のメッセージなの!?どうしよう?一旦スマホと持ち物確認してみよ…)


 まずスマホを確認すると、

□ステータス□

□メッセージ□

□カメラ□

□地図□

□時計□

□ショップ□

□麻雀□

 7つのアプリが入っていた。

 まずは、□ステータス□から確認からだよね? と思い開いてみる。



□ステータス□

菊池 絵里奈/27/人族

HP100/100

MP100/100


スキル

共通言語


所持魔道具

収納バッグ(lv.1)

スマホ(lv.1)

無限ティッシュ(lv.1)


所持金

800イエン


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 シンプルなステータス画面だった。

 収納バッグも確認してみる。

 見た目は散歩していた時と変わりはない。

 小さい黒のショルダーバッグ。容量は350mlのペットボトル2本を横にすれば入れられるサイズ。

 中身はポケットティッシュとのど飴1つと家の鍵と銅貨が8枚。

 家を出た時と中身はほぼ変わらない。

 ただポケットティッシュは無限ティッシュという魔道具に変わったようで、出しても出しても無くなる気配はない。

 銅貨は多分、適当に内ポケットに入れてた数百円のお金が銅貨に変わったんだと思う。銅貨1枚100イエンってことだと思う。

 のど飴と家の鍵は確かに入ってた物だ。

 家の鍵は戻れた時の為に大事にとって置かないと。



 他のアプリも確認しないと、次は□地図□を開いてみる。


□地図□


 現在地と周辺が表示されている。

 読み込んでいない範囲は表示されていないようだ。

 現在地は森の中、西へ進むと町らしきものがある。

 そこをタッチすると目的地までの所要時間が表示された。

 ここから約45分なので、そこへ向かうことにした。

 読み込めている部分は多分徒歩で1時間ぐらいの範囲だと思う。



テクテクテクテク

 目的地が見えてきた。


 町に行く前にアプリの確認をしてから行こうと思い近くの岩に寄りかかる。



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