第87話

そして、私の通う産婦人科はA区にある。



がんセンターに確認し、近くの病院でも良いとは言われたが



実家の母が心配だからと、私の病気にも詳しい先生がいる所を紹介してもらい、そこに通う事になる。



お産も、もちろんそこだ。




私が検診の日は、私がSを職場まで送り、その後病院へ。



そして、Sが終わる頃に迎えに行く。



迎えに行く時は、ララも一緒の時があった。




ララの4歳の誕生日。




お菓子をいつもより豪華にした。




『ララ、お誕生日おめでとう。長生きしてね。』





お菓子をあげれば、勢いよく食い付く。





『私より先に死なないでね。』




そう言いながら、お菓子を頬張るララを見つめる。




可愛い。

どの子よりも、ララが1番可愛いよ。




どこの飼い主さんも同じ事を思うのだろうな。





そして年を越し、真冬になった2月上旬。




陣痛が始まった。





最初は生理痛みたいな痛みが長かったり、短かったり



感覚もバラバラでやってくる。




時計を見れば、深夜2時。





ララは横向きに寝る私のお腹辺りで眠ってる。

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