第62話

同棲を始めてからも、ララはSが行く時も帰って来る時も、必ず吠える。





それだけは変わらなかったね。ララ。





マイカーではララとドライブもたくさん行った。




Sも一緒に、遠出もした。





教えたわけでもないが、私が運転してる時は私の足の上に、伸びた状態で伏せている。




赤信号などで止まると、立ち上がり窓から景色を眺める。




そして、また発進すれば同じ体勢に戻る。




もちろん、車に乗った時は助手席にシーツを敷いて、ララを下ろすのだか



私がシートベルトをする時には、私の足の上に移動してくる。




私はシートを普段なら前まで出すが、ララが一緒の時は少しスペースを空けることにしていた。




前まで出していても、無理矢理入ってくる。

何度戻しても繰り返されるので、諦めることにした。





それでも、楽しい時間だった。




運転にはもちろん気をつけた。




Sが運転の時は、助手席に座る私の上に伏せてた。




Sの方に行くことは無かった。




Sが運転でも、止まってないとララは立ち上がる事は無かった。





おしりはいつもシートからはみ出していたのに。




あの体制は、ララにとって落ち着いていたのかな?




でもね、ララ。

私は嬉しかったんだよ。



いつでも私の傍にいてくれた事が。

いつでも隣にいてくれた事が。




ララの態度で、ララに好かれていると教えてもらえてたから。

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