第32話
そして、私の方に向くように抱き上げ
『ララ。可愛いね。』
笑いかける。
そして、前足の間に右手の人差し指、中指、薬指を通し
おしりを左手で支え、私の心臓に近い部分で抱っこする。
愛しかった。
暖かった。
私の右手にはララの鼓動が伝わってくる。
『ララ。ありがとう』
そう言って、ララを床に下ろし
立ち上がれば、私を見上げてるララ。
『トイレシーツ替えるよ。』
歩き出せば、私の後をついてくる。
トイレシーツを替えてる間も隣にいる。
古いトイレシーツはポリ袋に入れ、それをゴミ箱に捨てるため居間に向かう。
部屋のドアを開けて出れば、ララはまた立ち止まる。
部屋から出て数歩先で立ち止まり、太ももを叩いて
『おいで。大丈夫。怖くないよ。』
呼べば、少しキョロキョロしながら歩き出す。
私はキッチンの方にあるゴミ箱に、トイレシーツの入ったポリ袋を捨て
ララの様子を伺う。
あちこちと匂いを嗅ぎながら歩いている。
私はソファーに座り、ララの探索が終わるまで
ララの行動を見続けた。
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