第79話
ベンチに座って空を見上げる。
青空が綺麗なはずなのに
視界はぼやける一方だ。
ツキ兄が来るまで後、どのくらいだろうか。
時刻はまだ夕方4時過ぎだろうな。
まだまだ仕事だよな。
俺はぼやける視界を袖で拭いて
『情けねぇ……な。』
消えそうなくらい小さな声で呟いた。
なのに……
『何が情けないって?ユウキ。』
ツキ兄の声が聞こえてきたんだ。
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