第56話

溜まり場から帰る時も、ユウカの顔を見てもモヤモヤは消えねぇ。




逆にモヤモヤしていくばかりだ。




『ユウキ?』




ユウカが心配そうな顔をしながら俺の顔を覗き込んでくる。




『ん?』




ユウカに答えたはずなのに




『お前もまだまだガキんちょだな。』




何故か無愛想野郎が返事をする。





『うるせぇよ。』




無愛想野郎を見てるとモヤモヤする。




一体、俺はどうなっちまったんだ?!





モヤモヤの原因はなんだ?




モヤモヤするのが嫌でも




無愛想野郎の面なんか見たくなくても





俺は毎日ユウカ家に帰るんだ。




ユウカの笑顔が見たいから




理由はそれだけ……だ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る