第53話

そんな時だ…



鍵は掛けてないけど、ドアロックを掛けたドアの向こうから



『何だ?!おい、ユウ!風呂行かねーのか!?ユカー?これ開けて~!』



リョウの声がする。



『リョウくんよ~壊した方が早いじゃね~か?』



レント…壊すのはダメだろーよ!



『バカ兄貴、何言ってんだよ!』


ライト…もっと言ってやれ!バカ兄貴に!!



『寝てんのか?』


アキラ…まだ起きてるよ!明かりが見えるでしょ!



『リョウ、ガチャガチャ引っ張るな。壊れんだろ。』



ツバサ…あんたもっと言うんだ!末っ子リョウに!




ガチャガチャ…ガチャガチャ…



『ユウヤ、行っておいで?私、シャワー入って部屋にいるから。ね?』



私は少し体勢を変えてユウヤの方を向くと



『あぁ…ちょっと待ってろ』



と言って、軽く触れるだけのキスをして



リョウ達がいるドアの方に置かれてあった浴衣を持って向かい



部屋を後にした。

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