対話とサンクチュアリをめぐって
しょうじ
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この小さな試みは、対話とサンクチュアリ、または対話「の」サンクチュアリということについて考えていこうとするものです。ここでは「対話」も「サンクチュアリ」も、普段とは若干異なった使い方をしていこうと思っていますので、少し説明を加えておきます。
まず「対話」ですが、これは会話やおしゃべりとは少し異なっていますが、価値的な優劣ということではなく、専ら「機能」的な側面についてのことを言おうと思います。つまり対話とは、人と人をして社会として結びつけるような、社会を編み上げるようなものを言います。
一方の「サンクチュアリ」とは、一般的には鳥獣保護区とか禁猟区として使われていますが、ここでの使い方は、安心して心置きなく語り合える安全な場所、聖域や避難所という意味合いとなります。
この小論では、この二つの関係について考えていきます。まず、この社会にあって「対話」とは、著しく不調であるとの観察から始めますが、限られた局面ではサンクチュアリが成立していることを指摘したいと思います。
次に、その小さなサンクチュアリがなぜ成立し、機能しているかについても考えを進めて、「聞く」ことが大切である点と、その「聞く」を再起動させるレッスンとして、「読む」ことと「書く」ことが有効であることを確認いたします。その上で「補論」として、読書会という試みには「サンクチュアリ」を見出すことが可能なのだと申しあげるつもりでいます。
(つづく)
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