第83話
来店を告げる、チャイムの音に反応して、『いらっしゃいませ』言いながら、顔をあげる。
「…おー、今日もそのペラペラの帽子、似合ってないっすねー」
ニヤニヤと笑いながら言う、伊織くんが立っている。
こうして、お店に来るたびに、
「挨拶、棒読みー」
とか。
「そのオレンジのエプロン、ちょーダセー」
とか。
いろんな言動で、私を茶化してくる、伊織くん。
「うるさいなー、もう!」
笑いながら返したら。
「さーせん」
言いながら、伊織くんが軽くアタマを下げる。
このやり取りも、毎回の、こと。
・
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます