第25話
つい、今しがた会ったばかりなの、に。
ココロの奥の奥まで、見透かされてしまいそうで、恐くなる。
「…震えてる、」
顎をあげて、私を見る両瞳。
寒いっすよね。
同意を求めるように、今度は浅く頷くように、顎を沈める。
寒さのせい、なのか、それとも、目の前の彼の存在が恐いからなのか…
自分自身、決めかねて困惑、して。
彼が言うように、細かく震えている自分のカラダをぎゅっと抱き締めた。
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