第3話
「…なーに、考えてんのー?」
長い、目の縁までの前髪。
緩くパーマがかかった、襟足。
シルバーに近い、金髪。
長い前髪はきっと、目の色を隠して本心を悟られないようにするため、だ。
「…なんに、も…」
「嘘つけ」
秒速で、返される。
凍えるような、冷たさ、で。
自分の本心は隠すくせに。
私が嘘をつくのは決して、赦さないのだ。
そういう、男、なのだ。
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