12.マドンナ救出2

第19話

「わかった」と結城。

「私も!」とさおりが叫ぶ。

岩木、結城、リーダーがぎょっとした顔をすると


「いいなづけだから、いつも一緒にいる!」

そう両目をつむり叫んで結城の左腕に両腕でしがみつく。


リーダーと結城は、さおりにも武器として剣を持たせ、3人で聖子先生の救出に向かった。


―慰安婦の庵。

以前にもまして、厳重な警備が置かれる中、こいつはゲームみたいだとひやひやする結城。どれだけ撃ち殺さずに、どれだけ見つからず、聖子先生を見つけるか?


前回とは逆順に扉を開けていく。焦るほどではないくらい、2部屋目で聖子先生に遭遇した。


「聖子先生!」

リーダーが叫ぶ。男はいなかった。


「無事ですか? 一緒に教室に戻りましょう!」

そうリーダーは、聖子先生の腕を引く。


「やめて!」

叫ぶ聖子先生。そうしてリーダーの腕を振り払い、両手で顔を覆う。


「もうだめなのよ! もうだめなのよ! 私はだめなの! もう教壇に立てない!」


聖子先生の絶叫。顔を覆う両手から涙が零れ落ちる。


「大丈夫ですよ! 帰りましょう!」


聖子先生の腕を再びつかもうとするリーダー。


「やだ! やだやだやだやだ! もうやだぁあぁぁ!」

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