第22話
伊佐木は意気込む。クリニックに患者さんがいないので乗り込んでいく形になった。そうして目の前にいる、松澤大樹。色眼鏡をかけ、ちょっと悪そうな扮装に、白髪交じりの髪、
うさんくせーと伊佐木は思うも、口を開く。
「はじめまして、伊佐木と申します。咲斗という患者をご存じですか?このクリニックの患者だったんですが、先日、脳が真っ二つに割かれ、死亡しました。ニュースにも流れました」
そう言って名刺を差し出すと、名刺を受け取りながら、松澤大樹。
「医者は患者のことは話せませんので」
そこまで言い、立ち去ろうとする。
「あ、待って、待って。僕も患者です。僕も統合失調症なんです。診てください」
叫ぶ伊佐木。
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