第17話

これでは家に帰ったときに、親にばれてしまうかしれない。再び顔を洗う。メイクもすればいいのだが、そんな気は起きなかった。


自宅に戻り、はな母にとある髪の毛を差し出す。咲斗の髪の毛だ。


「この人は本当にくずだから。本当にごみみたいな人だから。地獄へ叩き落す方が正しいのかもしれない。殺されて当然くらいのくずだよお母さん。もう殺せばいいんじゃないかな?」


「どうしたのはな?」

「友達がやり捨てされた。親友ですごく大事な友達だったの。処女を捨てたのに、その男の人、ナンパ師で、もう何百人ともセックスしていたの。くずだから、殺し!」


はなは大嘘をついた。だけど、はなはここでつく嘘は絶対に妥当だと思い、虚言を吐いた。


そうして、しばらく衛星の監視が咲斗につき、咲斗は統合失調症になり、延々と拷問を受けた。その1年後に脳が真っ二つに割かれ、死亡した。


その死亡記事を見つめながらはな


「ざまあみろ」

心でつぶやく

「お前はくずだ」

だけど

「大好きだったよ」

心で泣くはな。


交換していたメールは全て消去した。父ははなが処女喪失したとも知らずに相変わらずはなを溺愛している。

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