二章:遭遇
第3話
人一人の重みに耐えかねるのか、悲鳴をあげるかのように、やたらとフェンスがきしむ。
(遺書は用意した、僕をいじめた奴らの悪行をしたためた日記も用意した。ハデに死んでやる。
だってこれでホントに最期だもの、地味な僕が最後にできる復讐。みんなほえづらかくなよ。街の一等地のビルから飛び降りてやる。)
少年の目がギラギラと怪しげな光を放つ。しかし、フェンスの7合目にまでたどり着いた時、少年は突如、背中に妙な居心地の悪さを感じ、振り返った。
すると、そこには一人の男が壁を背もたれに、けだるそうに足を投げだし、たたずんでいた。
紺色のスーツを身に纏った男は、コーヒーのアキ缶を灰皿代わりにタバコをふかしている。
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