第25話

美鈴は私は父のセックスを拒否しなければよかったんだろうか? としょんぼりした。発狂しそうな中、美鈴は半ば発狂していた。


クローン。父にもう一度聞けば自分が岡部涼花の単なるクローンだと悟れたと思う。


はっとする美鈴。愛されているのは岡部涼花だと。岡部涼花が愛されている。私は単なるクローン。クローンとするセックスは、クローン元とするセックスとは違うんだろう。美鈴は代理である自分が悔しかった。


父の居ない間に岡部涼花のビデオを見る。岡部涼花は確かに素敵な存在である。美鈴は自分は単なる大学生だと愕然とした。


美鈴はある日父の肩に手を添え、言った。そうして、その頬にキスをする。


「お父さん、私もお母さんみたいに素敵に成りたいから、アイドルを目指すね!」


発狂するほど愛された岡部涼花に美鈴は嫉妬した。


そうしてアイドルに成った美鈴。こうなっていなかったらお父さんとただセックスをしていただけかもしれないと思い、クローン元を想い負けないからと美鈴はつぶやく。父はすっかり岡部涼花のクローン美鈴とのセックスを異常として断念していた。そのことを美鈴は知らない。


だけど、これでいいと美鈴は思った。育ての親とのセックス、それよりも甘美がある! と絶叫して美鈴はステージに立つ。

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