第24話
そう言いながら美鈴は父の無理キスを期待した。美鈴は虎視眈々と父のキスを狙った。自分は頭がおかしいかもしれないけれど、そこまで熱望されるのは異様で素敵すぎると思った。
美鈴はある日父親に告げられた
「お前は恋人を作っていいんだよ。お父さんとセックスするのはいやだろう? もう娘だ恋人を作り」
美鈴は父が岡部涼花の子供を作ることだけに専念しているように思え絶望した。自分は甘美な愛の世界に生きたいと熱望したのに。当然、美鈴は恋人を作らなかった。そうして、父の元から大学にも通った。
父にキスをして欲しいからだ。だけど、父は美鈴に恋人が出来たらいいと考えなおしたようだと、美鈴は悟り、軽く絶望を覚える。父は言う。
「美鈴、彼氏はいないのかい?」
「いないよー! 美鈴は可愛くないから彼氏候補なんてできないよー!」
「美鈴は可愛いよ」
美鈴はしょんぼりした。父に抱き寄せられセックスを要求された時、それは悪寒だったけれど絶叫するくらい甘美な世界だったんだと思った。異様な世界でしか得られない甘美もある。
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