第2話
そんなモテモテ王子とのコンタクトの手段は、苦情やご意見メール。サイトの下の方にちょっろっとささやかに「ご意見・ご感想を下さい。苦情もどうぞ。」と記してあるメールアドレス。
そこに、ホンキで苦情メールを送る、バカ1号、バカ2号、バカ3号。それは大抵男だったりするのだけれど、だけど、そんなバカが多いおかげで、私の方は逆にやりやすかったりもする。
私は、王子へのコンタクトのメールアドレスを通じ、こんな手法を使う。まずは、苦情を一発。
でもね「~しなさいよ!」だとか「~はどうなっての!」なんて、高飛車なメールは決して送らないの。そう、レディはおしとやかにね。
あくまでも、苦情なんて王子とお話するきっかけなのだから。そうして、軽い苦情の後は、速やかに、にこやかに御礼のメール。
そこに、次なる会話につながる話題提供、そうして、忘れちゃならないポイントは質問ね。それから、男心をくするぐる褒め言葉の数々。そうして、尊敬と敬愛の眼差しをたっぷり演出して。時に色っぽさ、ツヤっぽさのフェロモンも出しつつね。(メールで眼差しは伝わらないなんて、ヤボな事は言わないで)
こうして、私は王子と親睦を深めて行った。そう着々と。そうして、親睦を深めて行くうちに分かった事。
王子は、本当に王子だった。
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