第34話

それから三年の年を経て――




子供の手を引き買い物に出かけるミーナ。買い物途中に、最寄の公園に寄ろうとしたその時だった。子供は公園の遊具に向かって走って行く。はっと前を向き、凝視するミーナ。




そこには浅黒く日焼けしたフラッシュが立っていた。




ミーナは呆然とした表情で言う。




「死んだと思ってた…」




「連絡できなくてごめん…」




ミーナはフラッシュを凝視する。




「もう帰って来ないと思ってた…」




「結婚しよう、約束だから。今ならお前を守れそうな気がする」




「ママー!」




子供が駆け戻ってくる。そうしてミーナの服の裾を引く。




驚いた表情のフラッシュ。




「…この子……」




「フラッシュさんの子だ! 他にダレの子がいるって言うのよ!」

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