第42話

行き先を決めずに歩く。



玖賀の家に、お世話になってから…

家の間取りはなんとなく知っていた。


あっくんかからも

聞いたことがあった。



だから、誰にも見つからずに

家から出る道を私は知っている。


その道を使って、外に出る。



どこに行くかなんて決めてない。




悠妃:「ひめか?何してるの?」



何で………?


あ、翔馬の病院に悠妃くんは

行っていたんだっけ。


だから、何があったか知らないのか。



何ていうタイミングで

見つかってしまったのか……


ついてない…。




悠妃:「妃愛、聞いてる?」



悠妃くんから話しかけられているが

スルーして歩いていく。


もう、私に関わらないでほしいんだ。




悠妃:「妃響兄は?燈妃兄は知ってるの?」



私に関わりがある

二人の名前があがる。


ひいくんも、ともくんも私が

外に出ていること、知らないよ。


黙って出てきたんだもの。

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