第31話
嘘って言って、あっくん。
あっくん。
わたし、事故のことは
ほとんど覚えていない。
あっくんの記憶あまりないよね…
って言われて、否定出来なかった。
実際のところ
事実だから。
記憶がないことを
受け入れることができなくて
誰にも言えなくて
一人で、苦しむしかなかった。
あっくん、あのね。
わたし、あっくんの記憶だけが抜けている。
あっくん…と過ごした日々……
断片的にしか覚えていないの。
だから、思い出したい。
そうしたら
悔いなく、死ねるから。
この世に
悔いを残して
死にたくないから。
あっくんと過ごした記憶
取り戻したいんだ、わたしは。
悔いなく、
わたしの人生を終えるには
思い出すことが必要なんだ。
わたし、何か間違っている?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます