愛妃 〜名前に託した想い〜 ✱中✱ <完結>

第48話

あるとき、颯大さんは言った。

出入り禁止解除にする。

だから、きたかったらこい。

ただし、暴れることは禁止だ。

当然のごとく、仲間内からは批判の

声が殺到したけど、意志は変えなかった。

幼なじみだった湊は荒れ狂う理由を

なんとなくわかっていたが、出入りする

ことを素直に受け入れられなかった。

だから、朝妃がくると湊は帰っていく

そんな日々が長く続いていた。

碧空も同様に、最初のうちは朝妃を

受け入れようとはせず、会えば喧嘩を

する日々を送っていた。

碧空になんの変化があったのか知らないが

いつからか丸くなり朝妃と仲良しの

関係になっていた。

湊と朝妃、お互い極道の後継として

ライバル関係でもあり、友人でもあり。

思っていた以上に碧空とはスムーズに

いったけど、蒼空のメンバーとの関係は

簡単には和解はできなかった。

湊とも、ギクシャクしたままだった。