第591話

『あ、咲美愛のお母さん。こんにちは。』




スーツ姿の彼が挨拶してくれる。


この子はこの間、病室にいたこだ。




『隣いいですか?』



『あ、はい。どうぞ。』



『すいません、失礼します。』




無言の時間が続く。彼は何を思って


いるのだろうか?それすら考えるのが怖い。




『咲美愛にあわないんですか?』



『わたしがあっていいのかな。』



『きっと待ってますよ。咲美愛は頑固だから

言葉には出しませんけど、俺にはよく

お母さんの話をしてくれてましたから。』



『そう、なの?待ってるかな?』



『待ってますよ。一緒に行きますか?』



『お願いします。』




わたしは1人で行く勇気がなくて


彼と一緒にいくことにした。

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