第247話

お母さん?



わたしのお母さんなの?



わたしには確かにお母さんがいない。

この人がお母さんっていうの?


ほんとうに?ほんとうにお母さん?




『えみな、えみなずっと会いたかった。』



『お母さん!!!』



そう叫んでお母さんの元へと

駆け寄る。



『ダメよ、えみな。きちゃダメ。』



『どうして?どうしてなの?

やっと会えたのになんで?』



『あなたがまだ来る世界じゃないの。

こっちの世界はきてはいけないの。』



『お母さんの近くに行きたい。』



『ごめんね。ごめんね、えみな。』



『お母さん…。』



『えみな、花が咲いてるよ。

笑顔の花が咲いてるよ。』



『笑顔の花?』



『そう、笑顔の花。あなたはね、愛される

笑顔の花なんだよ。あなたが笑えば

みんな笑うの。そんな花なんだよ。』



『わたし、笑顔の花になれる?』



『笑顔の花だよ。だからね、こっちの世界では

笑顔の花は咲かないんだよ?みんなが

集まる場所じゃないと笑顔の花は咲かないの。』



『そうなんだ。咲かないんだ。』



『だからね、笑って。』





笑ってそう言ってわたしのお母さんは


わたしに似た笑顔で言ったんだ。




思わず涙がポロポロ流れる。

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