第166話

『きょうちゃん、お母さんって

どんな人だったの?』



咲美愛が俺に聞く。




『優しくて面倒見がよくて自慢の

お姉ちゃんだったよ。』


『そうだったんだ。』



『ずっと女の子がほしい。って願ってた。

恋愛の話やショッピングいきたいなあ

なんて言ってたなあ』



『私を願ってた?』



咲美愛を願ってたよ。大反対を受けても

咲美愛を願ってた。芯が強かったよ。




『願ってたよ。女の子ほしいって。

この子は私が守るんだ』




そう、反対していた時、何度も言ってた。

まだ膨らんでないお腹を大事そうに撫でて、

私が守るんだ!っていってたよ。




『どうして私はうまれたの?』


『そう、お母さんに聞いてたの』



そうか、なんとなくそんな感じは

していたよ。



『そっか、納得はできた?』



『まだ答えを探してる』



『ゆっくり見つけたらいいよ。

みんな咲美が大切なんだから』



『うん。』



そう、みんな大切にしてきた。


話す言葉、1つ1つに一喜一憂し

喜んで、泣いて笑って。




花が咲いたような笑顔がみんな

大好きだったんだよ。

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