第28話
1993年4月4日 午前3時20分
杉村美緒菜 享年47歳
産まれたばかりの子どもを
抱っこすることもなく
天国へと旅立った。
そして、通夜、葬儀は生前から
子どものことは言わないと頑なに
拒んでいたため、伏せて執り行われた。
美緒菜が亡くなったその日の朝
病院の前に植えてある桜の木の蕾が
花を咲かせようとしていた。
もう既に咲いている桜は
ヒラヒラと散っていった。
桜の花は赤ちゃんを連想させる。
儚く散る姿が美緒菜と赤ちゃんの
姿とかぶって見えて涙を流す。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます