第23話
心拍が戻りつつある
美緒菜がうっすら目をあける。
『赤ちゃん、赤ちゃん…』
かすれ、かすれの声で言う。
『赤ちゃん、赤ちゃん…』
数分戻っただけだった。
再び心拍数が低下し始める。
もう電気ショック2回行った。
心臓マッサージも1時間以上
行っている…。
決断が迫ってきた。
『先生、どうしますか。』
看護師がそうたずねる。
『家族を呼んでくれ』
そう、看護師に告げた。
扉が開く。一気に視線が
看護師にあつまる。
『申し訳ありません、心拍数が低下してきて
います。先生からお話があります』
『こちらへどうぞ』
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