第20話

小さな妹の幸せを願いたい―――……




「妃愛、兄ちゃんだぞ。」


意識が朦朧として、

目が開くことはないけど、俺の声に……

指を握って反応を返してくれた。



妃愛、聞こえてるんだな?


妃愛、生きてくれ。


これから、楽しいこと、嬉しいこと

色んなこと経験して大きくなろうな。



小さな妹を前に、誓う。




妃愛の成長を見守っていくと。



俺は、決めた。


誰にも言わない。

親父にも、妃響にも。



いつか言う時がきたら―――………



それは、俺に何かがあって

成長を見ていくことができない時。




それまでは、俺が成長を見続ける。




―――――― 完結 ――――――

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