第51話

―――当然


悠妃の子育てができない母さんは

俺や雅妃、燈妃……煌妃の子育ても

いっぱいいっぱいで。


あんまり気にかけてもらえる

ことが少なかった。



特に自分で出来ることが多い

俺と雅妃は放置されることも多く……


手のかかる煌妃と悠妃に

兄たちは付きっきりで。



燈妃も同じく放ったらかしにされていた。


自己主張が少なくて

遠慮がちの燈妃は……兄弟の中で

一番、良い子で居て、


手のかからない子供だったと思う。



朝妃:「ゆーうちゃん、泣かない。」


泣いて暴れて……叫んでいる悠妃を

怒ろうともイライラする気配もなく

付きっきりで傍にいる朝妃兄と妃響兄。


これは、夜になって熱が上がる

パターンか?なんて思う。



朝妃:「熱が出ればもう少し楽になると思うんだけどな〜。悠妃は直ぐには上がらないもんなあ……しんどいねえ。」


優しい声をして悠妃を抱き上げ

背中を摩る朝妃兄。



隣で心配そうに見ている妃響兄。




―――いいなあ、悠妃。

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