妃響兄大好き人間の争い

第32話

side 妃愛



我が兄の煌妃兄と悠妃兄は

ひいくんへの大好きで溢れている。


二人はどっちが構ってもらえたか

争っているように私には見える。


そんな二人が面白くて観察してみた。




悠妃:「ひいにい?」



遠慮がちに妃響兄に声を掛けるのが

私の1個上の兄、悠妃兄。


末っ子だったからマイペースで

優しい悠妃兄。


ひいくんに、遠慮がちに

声を掛けるタイプである。



妃響:「なんだあ?悠妃。」



自分の席に座って、

コーヒーを飲みながら

雑誌を読んでいるひいくん。


読む手を止めて、悠くんを見る。



悠妃:「テスト……勉強教えてほしい。」


妃響:「あー…もう、そんな時期か。何がわからないの?」


悠妃:「ん、化学。」


妃響:「悠妃が毎回悪い点数とってくる、化学ね。了解。」


悠妃:「苦手なんだって。」



ひいくんは悠くんに甘い。



何がわからないの?


って返事をしているのは

断る気が最初からないから。



竜妃兄達いわく

昔からゲロ甘…激甘…

甘えられたら構わない事がない

目に入れても痛くない存在


だと思っている、と言っていた。



私も同意見である。

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