第9話

竜妃:「頑固だねえ。 いいの?練習しなくて。」


悠妃:「…………練習するよ。」


竜妃:「いいねえ、青春っぽい。」


悠妃:「はあっ?青春?」


竜妃:「うん、青春。高校生っぽいことしてるなーって。悠妃、総長とか妃響兄の仕事の手伝いしたいとか、今を楽しむ事ほとんどなかったじゃん?」


悠妃:「うん、そうかも。」


竜妃:「怒ったり、泣いたり、拗ねたりもさ翔馬や妃愛と今を楽しもうとしてるから、湧き上がる感情だし、もっと妃愛とぶつかっていいんじゃない?」



は?もっとぶつかって?


いや、喧嘩すんなとか泣くなとか

言うんじゃなくて!?



竜妃:「人間らしく感じるよ、事務的な悠妃じゃなくて、悠妃が心の底から怒ってるな、悔しんでいるなとか。家系的に楽しむ環境ではなかったからさ。」


悠妃:「あー…うん、そうかなあ。ずーっと追いかけてきた姿があったし、追い付くことに必死だったのかも。」


竜妃:「朝妃兄と妃響兄の姿追いかけてきたもんな〜。愛妃入ったのも、二人を追いかけてだったし。」


悠妃:「バレてる!」



ありゃ、バレてたのか。



玖賀の息子として

朝妃兄、妃響兄の弟として


同じ道を歩むこと。



怖かった朝妃兄と

優しかった妃響兄の


面影を追いかけて

愛妃入ったのバレてたか。

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